映画関係の大学（監督、脚本、演出などに関わることを学ぶコース）では具体的にどのようなことを学ぶのでしょうか？ また、そ…

Question

映画関係の大学（監督、脚本、演出などに関わることを学ぶコース）では具体的にどのようなことを学ぶのでしょうか？
また、それは映画関係の大学に行かなくても学ぶことができるのでしょうか？僕が知っている有名な映画監督（是枝裕和、白石和彌、クリストファーノーランなど）
映画関係の大学を出ていない監督が多い印象です
才能とかも関係あるのかもしれませんが映画関係の大学を出ていなくても技法的な観点から見て完成度の高い映画を作ることは可能でしょうか？

Answer 1

映画監督が映画系の大学を出ている必要は、必ずしもありません。
ただしプロになるのであれば「映画文法」と呼ばれる、映画のカットの
基礎的なつなぎ方は、学ぶべきだと思います。

この映画文法ですがもともとは ロシアのセルゲイ・エイゼンシュタインが
１９２３年に発表した「モンタージュ理論」に基づいています。

詳しくは大きな書店などで「映画の教科書」「映画文法について」などの
本を見ていただきたいのですが、空間をどのように切り取るのか？
どのように俳優を動かすのか？などについては色々な研究書が出ています。

アメリカの映画系大学では、例えばニューヨーク大学では
「七人の侍」の雨の合戦シーンのカメラ位置や照明位置、などを徹底的に
研究しています。

黒澤監督で言えば、「隠し砦の三悪人」で三船敏郎が乗った馬が全速力で画面に向かってかけてくるシーンがあるのですが、それがジョン・フォード監督の「駅馬車」のどのシーンをオマージュしたものなのか？
馬をもっともスピード感があるように撮るにはどうしたらいいのか？などのディスカッションが行われます。

というように、映画の研究は多種多様に行われていますが、まあ、浴びるほど映画を見て、言語化せずとも基礎を身に着けて、とにかく金を集めて撮るというのが一番いいのではと思います。