労働安全衛生法の元方事業者の説明で出てくる『最先次』(読みが分からない…)のものとは、例えば私が仕事を依頼した会社A、A…

Question

労働安全衛生法の元方事業者の説明で出てくる『最先次』(読みが分からない…)のものとは、例えば私が仕事を依頼した会社A、Aが仕事の一部を依頼した下請けのB、更に下請けのCとあり同じ現場でAも仕事をする場合は最先次はAとなり、もし建設業や造船業であれば特定元方事業者となるって解釈で良いでしょうか？
また、同じ現場でAが自ら仕事を行わない場合はだれが元方事業者/最先次になるんでしょうか？

その概念がないことになるんでしょうか？

Answer 1

請負契約のうちの“最も先次”の請負契約における注文者
→「元方事業者」→大元の発注者と直接契約した元請業者

元請業者が施工管理をするときは、「特定事業を行なうもの」になるので元請業者が元方事業者に義務付けられている職務を行う。

元請業者が施工管理も含めて一切仕事をしない時で、元方事業者以外の請負人が複数のときは、元請業者または労働基準監督署が指名した請負人が元方事業者に義務付けられた職務を行う。

元請から丸投げされた仕事を孫請など含め下請が一社のみで仕事を行うときは、適用除外。(他社との協議・調整の必要がないため。)

下請が元方事業者の仕事をする場合でも、下請を元方事業者とは、表示されてません。

◯労働安全衛生法
（特定元方事業者等の講ずべき措置）
第30条
２ 特定事業の仕事の発注者（注文者のうち、その仕事を他の者から請け負わないで注文している者をいう。以下同じ。）で、特定元方事業者以外のものは、一の場所において行なわれる特定事業の仕事を二以上の請負人に請け負わせている場合(＝分割発注で元請が二社以上)において、当該場所において当該仕事に係る二以上の請負人の労働者が作業を行なうときは、厚生労働省令で定めるところにより、請負人で当該仕事を自ら行なう事業者であるもののうちから、前項に規定する措置を講ずべき者として一人を指名しなければならない。一の場所において行なわれる特定事業の仕事の全部を請け負つた者で、特定元方事業者以外のもの(＝丸投げされた下請)のうち、当該仕事を二以上の請負人に請け負わせている者についても、同様とする。
３ 前項の規定による指名がされないときは、同項の指名は、労働基準監督署長がする。

○厚生労働省法令等データベースサービス
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/html/tsuchi/contents.html

労働安全衛生法および同法施行令の施行について（昭和47年09月18日 基発第602号）

７ 統括安全衛生責任者(第一五条関係)
(３) 発注者等が、工事の施工管理のみを行なう場合にも当該発注者等は「特定事業を行なうもの」に含まれるものであること。ただし、工事の設計監理のみを行なつているにすぎない場合には、当該発注者等は、「特定事業を行なうもの」に含まれないものであること。

９ 労働者の危険又は健康障害を防止するための措置
(５) 第三〇条関係
ロ 第二項前段および第四項の規定は、建設業におけるいわゆる分割発注等の場合にみられるごとく、同一の場所において相関連して行なわれる一の仕事が二以上の請負人に分割して発注され、かつ、発注者自身は当該仕事を自ら行なわない場合について規定したものであること。かかる場合には、第三〇条第一項に規定する措置を講ずべき事業者が二以上あることとなるので、統括管理の性質に即し、発注者をして、請負人で当該仕事を自ら行なうもののうちから同項に規定する措置を講ずべき者一人を指名させることとしたものであること。

なお、第三〇条第二項後段の規定は、元請負人が、いわゆる分割発注等を行なう場合について同様の定めをしたものであること。

これを図示すれば次のとおりとなること。

(イ) 法第30条第2項前段の場合
(ロ) 法第30条第2項後段の場合