作業療法士のコミュニケーション能力は、どの程度必要でしょうか？

Question

作業療法士のコミュニケーション能力は、どの程度必要でしょうか？

Answer 1

病院に勤務する現役作業療法士です。

コミュニケーション能力の必要性は非常に高い職業だと思います。

作業療法士は、脳卒中などで、構音障害や失語症になりコミュニケーションが取りづらい方を対象にすることがあります。
その方が意とせんことをくみ取る力も必要になります。
発達障害の子供たちを相手にすることもあります。言葉と言葉ではなく、表情やしぐさから相手の気持ちを汲み取り、またこちらも表情やしぐさで伝える...といった非言語的なコミュニケーション能力も必要です。

何といっても、患者さんの生活を支援していくうえで、作業療法士の力だけでは何ともなりません。『チーム医療』と言って、医師や看護師、理学療法士や言語聴覚士、ソーシャルワーカーなど、多数の専門職と連携をとる必要があります。
カンファレンスで話し合う際、チームの方向性が患者さんやご家族さんの思いと異なる際(こういうことがよくあります)、患者さんたちの思いを代弁し、チームの方向性を修正するなど交渉能力も必要となることがあります。

私たちが相手にするのは、患者さんばかりでなく、ご家族さんも大事なクライアントになります。病気になってショックを受けるのは本人さんだけではありません。
ご家族さんも同様に悩み苦しまれます。そういった方のメンタルケアを行ったり、退院してからご家族さんも、介護疲れなどせず生き生きした生活を継続して出来るために、どんなビジョンを持っているのか思いを聞き、共に退院後の生活を考える。
コミュニケーションは非常に大事になります。

かといって、作業療法士全員がコミュニケーション能力の高い人ばかりではありません。
私も人見知りする方です。交友関係は狭く深くのタイプなので、学生時代の実習でも、臨床に出てからもコミュニケーション面でたくさんの失敗をしました。患者さんを怒らせたりクレームを言われたり、なんてこともありました(ーー;)

職場を見渡しても、コミュニケーションが非常に得意な人、そうでない人さまざまです。働き出したら否が応でもコミュニケーション面は鍛えられますが、
あまりに苦手だと仕事にならないので適正があるのかどうか、という話になるかと思います。

過去に、自身も発達障害をもつ学生さんが、自分の病院に作業療法学生としてきたことがあります。学校での成績は非常に優秀だったそうですが、コミュニケーション面がうまくいかずドロップアウトされ、実習中止となりました。その後、どうなったかは知りません...。

コミュニケーションがあまりに苦手だと自覚があるなら、それなりの覚悟が必要になるかもしれません。
でも、それ以上に作業療法士として、人の役に立ちたいという思いが強いのなら、それも克服できるかもしれないので、要はあなたの気持ち次第だと思います。

長々とすみません...。

Answer 2

コミュニケーション能力は高い方が良いと思いますが、絶対とは思いません。
私はやってるうちに身についてきました。相手に誠意を持って人に話しかける能力と言い方に気を使えれば、何とかなるのではないでしょうか？

中には、あまり自分から話さず、相手の話を延々と黙って聞いてしまうタイプの人がいて、相手の話を上手に方向転換できず、聞きたいことを聞き出すのに30分以上時間がかかりますが、その人は話を聞いてくれる人として人気がありますよ。