民法の無権代理についての質問です。 ちょっと意味不明な点があります。 【事案】

Question

民法の無権代理についての質問です。
ちょっと意味不明な点があります。

【事案】BはAから代理権を与えられていないにもかかわらず、Aの代理人と名乗ってCとの間でAの土地を売却する契約を締結した。Cから土地の引渡しを求められたAはBの行動を初めて知り、激怒して追認を拒絶した。CはBに対して無権代理人の責任を追及しようと考えている。BはCに対してどのような責任を負うか？

この問題ですが、解答によれば、「BはCに対して、Cの選択に従い、履行又は損害賠償の責任を負う」とのことです。しかし私には「Aは追認拒絶してるんだからどう頑張ったって履行不可能じゃん」としか思えません。Bが頑張ってできるのは損害賠償のみ。Aさんに「あなたの土地売っていいですか？」と聞いたところで「ダメ」と言われるに決まっていますよね。つまりこの問題の解答は「BはCに対して、履行はできないので、損害賠償の責任を負う」だと思うのです。

なぜ民法117条1項は「相手方の選択に従い、相手方に対して履行又は損害賠償の責任を負う」と規定したのでしょうか？これが動産で不特定物なら、履行もできるでしょう。しかし引渡しの目的物はAさんの土地であり、Aさんは「ふざけるな」と怒っているのでしょうから、Cさんに「履行しろ」と迫られても、Bさんはどうすることもできないはずです。

この場合Cさんに「履行しろ」と言われたらBさんはどうしたらよいのでしょうか？Cさんには損害賠償請求権のみを認めるのが、妥当だと思うのですが……

それとも、Cさんに履行を請求されたら、Bさんは（たとえAさんが嫌がっても）Aさんの土地をCさんに売却し、その後でAさんに損害賠償をしなければならないということになるのでしょうか？

Answer 1

Bが頑張って本人を説得出来る可能性が0とは言い切れないのではないでしょうか？

当初はAも怒ってても、後に追認してくれたら〇〇するみたいな条件次第では、それならOKにするパターンもあるかと。

Answer 2

たぶんですが。

質問の事例は、土地で、特定物なので、損害賠償しか選べませんが。

例えば、発売されたばかりのパナソニックの新品の冷蔵庫。とかなら、不特定物なので。

無権代理人が、本人に代わって、履行したらいいと思います。

相手方としたら、同機種の新品の冷蔵庫が手に入ればいいだけなので、無権代理人が履行しても本人が履行しても同じなので、損害賠償ではなく、履行を選ぶことはあると思います。

Answer 3

想定の問題ですからね。

例えば、１０００万円の土地を８００万円で売るという無権代理の契約があったとします。

この内容では、さすがに本人は追認を拒否して断りますよね。

買い手としては無権代理人の責任を追及しますが、損害賠償額が５００万円だったとします。

無権代理人としては、５００万円を支払うか、あるいは土地を１２００万円で買って８００万円で売って損害を４００万円で納めるか、の選択となります。

土地の所有者としても、８００万円では売らないが、１２００万円であれば売るという場合もあるでしょうからね。

Answer 4

BがA.から目的物を入手する可能性が０ではないから。
例えば、Aに対しBが「相場の◯倍で売ってくれ」と言えばAが承諾する可能性はあるかもしれません。
故に民法117条があるのであり、その交渉をした上でAがい「いくら積まれても絶対に売らん」とするなら、履行不能として、117条の選択肢は消滅し、Bには契約不履行の損害賠償が残るだけです。