翻訳は事務職ではありません。また、翻訳業界は機械翻訳の進歩で近年かなり状況が変わってきているのですが、ゲーム翻訳は機械翻訳の影響をほとんど受けておらず、これは当面変わらないと思います。これは、ゲーム翻訳が極めて専門性が高く、機械翻訳が向かない分野だからです。 私は専業暦15年の現役翻訳者で、ゲーム翻訳を専門の1つにしています。英語から日本語へのローカライズ(単純な翻訳ではなく、ゲームやソフトウェアを製品として日本市場にあった製品に仕上げること)を専任で置いている海外のゲーム会社となると、ごく一部のかなり大規模な会社になりそうですね。結構狭き門かもしれません。 ゲームにとってローカライズは非常に重要ですし、販路を広げるためにはローカライズが不可欠なのですが、市場は日本だけではないので、各国語に翻訳することになります。このため、ゲーム会社で各国語への翻訳を行う場合も、本社にはローカライズのプロジェクトマネジメントと品質管理を行う部門だけを置いて、各国語への翻訳作業自体はゲーム翻訳を専門とする翻訳会社に任せているケースが多いような気がします。また、ローカライズは各国での販売を担う地元の企業が行う場合も多いです。このため、ゲーム会社に「翻訳関連業務」はありますが、翻訳業務そのものはない場合が多いと思われます。 ゲーム翻訳のどこに興味を持ったのかにもよると思うのですが、まずはゲーム翻訳を専門とする翻訳者を目指してみるという手もあるかもしれません。ゲーム専門の翻訳会社が存在するので、そういう会社を探してみて調べ物をすると参考になると思います。この業界は人手不足らしく、社員にならないかと誘われたことや、海外に常駐する仕事の募集があったこともあります。 ただ、翻訳業界の中で見ると、ゲーム翻訳は「難易度が高いのに単価が安い」という厳しい現実があります。ゲームに関わるコンテンツは多種多様で、ジャンルも広く(ファンタジーRPGでは古めかしい英語で異文化の話が語られることもありますし、FPSではミリタリー用語が必要になります。レースゲームやスポーツゲームでは各ジャンルの専門用語やルールに関する知識も必要です)、ユーザーインターフェース、会話のテキスト、アイテムの名前や説明、字幕などコンテンツの種類もさまざまで専門性が高いのに、多くのゲームはローカライズしても売れるとは限らないため、翻訳予算が限られていることが多いからだと思われます。このため、フリーランス翻訳者の仕事としては、ゲーム好きでないと辛いかもしれません。 ゲーム関連会社に入社してしまえば収入の問題はある程度改善されるのではないかと想像しますが、その種の業務の求人はほぼ100%関連業務の経験がないと雇われないと思います。その入口としてゲーム翻訳者として働いてみることは有効かもしれません。
なるほど:1
本社が海外にあるってことだと外資系で、そもそも終身雇用ではなくて、どこかで切られるのでは? 業種が続くかどうかより、自分の職が続くかどうかの心配が先です。 日本では翻訳って、自営業のことが多いですよね。
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