臨床心理士の仕事 臨床心理士は どの分野の相談にも 対応できるものなのですか？ 例えば、1人の臨…

Question

臨床心理士の仕事

臨床心理士は
どの分野の相談にも
対応できるものなのですか？

例えば、1人の臨床心理士が

高齢者、学校、女性
などの相談に対応する

その場合、職場はどんな所に
就くのですか？

Answer 1

ある程度、得意不得意な好みはあると思いますが…一応、どの分野にも対応できる心理職としての素養は身につけることになると思います。
ただ、臨床心理士は資格を取った時点で完成ではなく、その後も研鑚を積んでいくことが求められるものです。はっきり言ってしまえば、資格を取った段階では、心理職として働く入口に立った状態です。よって、その後どこで働きどう経験を積むのかによって、得意な分野の偏りは強くなっていくと思います。もっとも、だいたいの場合が、最初は非常勤の掛け持ちなので、それを一定の分野に集中させるか、いろいろな分野の仕事を掛け持つかによって違ってくるでしょう。それは、むしろ非常勤が多いことのメリットにもなります。
また、大学院の段階でも、実習先が大きく分けて病院系が学校系かによって、得意な方向性は出てくると思います。それに、自分の信じる、あるいは好みの心理療法の学派や方法によっても。

さて、肝心の高齢者、学校、女性に関してですが、おおよそ以下のような感じかと思います。

高齢者…老人ホームを始めとした老人施設が主になると思います。ただし、高齢者の精神面のケアも重視する善良な施設に限られると思いますが。その場合、回想法などを行う場合もありますし、レクリエーションの企画や参加も有り得るでしょう。他にも、認知症対策としての認知機能のトレーニング（これは高齢者病棟や外来をもつ病院でも有り得るかと）。また、もっと浅い関わりだと、認知症の診断を行う精神科で、長谷川式などの認知症の検査を行うといった場合もあるでしょう。もしかしたら、高齢者本人ではないですが、今後、介護疲れしたご家族の精神面でのケアなどの分野も増えてくるかもしれません。
いずれにしろ、今後需要が増えていくことが予想される分野です。

学校…ほとんどがスクールカウンセラーだと思います。その大半が自治体に雇われて地域の公立の中小に行くことになると思います。もっとも、首都圏では余りがちになってきていますが。ただ、私立の高校なども雇っている場合があります。他に、大学でも学生相談の仕事が多くの所であると思います。

女性…どうしても女性限定でということならば、精神科ということではにないのですが、病院で女性のための生涯医療センターとか、女性生涯健康センターなどの女性専門外来を設けている病院があります。そういった病院では、そこ専門の臨床心理士（ただし、女性のみ）を雇っていることがあります。
もっとも、精神科受診者となると別ですが、カウンセリングというか心理療法を求めたり、適応があったりする状態の方は、女性の方が多いです。普通に、一般的なカウンセリングや心理療法などの心理臨床をやっていれば、必然的に女性に応対する機会は多くなると思います。